第11回 最近のニュースから




 皆様、こんにちは。お元気でいらっしゃいますか?5月の最終は、真夏を思わせる暑さでしたね。北海道では、37度を90年ぶりに記録したと聞いています。宇都宮では34度、大分県では35度が続きました。運動会の練習中に熱中症にかかり、入院する子どもたちもいました。高齢者の中では、お亡くなりになる方も出ました。関東地方では、6月5日から梅雨に入り、一転して梅雨寒となっています。健康にはくれぐれも気を付けて、この夏も、水分と睡眠、栄養取って乗り切ってまいりましょう。
 さて、今回は最近のニュースから、私が聞いたニュース、あまり、メディアでは取り上げないことについて書きたいと思います。
1 韓国フェリーの沈没について
 4月16日、476人を乗せた韓国のフェリーが沈没しました。死者・行方不明が302人、その中で、大多数が修学旅行をしようとしていた高校生でした。心が張り裂けるような気持ちで聞いていました。今でも行方不明の人たちが何人かいます。遺族のことを考えると言葉がありません。詳細については、皆様、よくご存知のことと思います。ここでは、ニュースにあまりならなかった二つのことを書きます。
 ひとつは、荷物を、制限の3倍を積んでいたことはニュースになっていました。しかし、そのオーナーは、実はオカルト宗教の教祖でした。その商法は、ねずみこうのように、牛乳、その他健康食品を売りまくり、会員を増やしていたというのです。ですから船にはできるだけ多く積み込み、売りまくり、教祖は巨額の金を得て、豪邸を建てていたとありました。現在も逃走中のようです。信者がかくまっているのではないかと思います。
 二つ目ですが、これはTBSラジオ「デイキャッチランキング」という番組で、韓国のジャーナリスト、カンソンさんから聞いた話です。韓国の人たちの多くが泳ぐことができないということでした。夏、海に行っても、多くの人たちは、海辺でこおらぼしをしているだけで、海に入らないそうです。水泳は、高校では、専門的な生徒たちだけで、一般的な高校生は全く泳ぐ授業もないということです。つまり、学校にはプールもありません。したがって、ほとんどの人たちが「かなづち」ということになります。80パーセントが泳げないというのです。日本では、夏になると、水泳が体育の授業に組み込まれていますが、韓国では水泳は体育の授業では行われておりません。授業時数、そのものが少なく、まして先に書いたように、水泳の時間がないというのです。韓国全体で、プールがあるのは5パーセントというのです。今回のセオル号の沈没に際しても、泳ぐことのできない生徒が大半だったといいますし、仮に救命胴着をつけても、果たして助かったかどうか危ういというのです。海に飛び込むことが恐ろしいと思ったに違いありません。韓国の海洋警察、1万1千人のうち、全く泳げない人が3千人、500メートル以下しか泳げない人が3千人と言うのです。ですから、人命救助にも手間取り、助けることができませんでした。韓国では、泳げないことが常識となっているので、あまりニュースにも取り上げていなかったとありました。そういわれれば、オリンピックでも、水泳で韓国の選手がメダルを獲るとか、入賞するという記憶はほとんどありません。次のオリンピックでは、この辺のことについて、注目して聞きたいと思います。
 ついでに韓国のスポーツについて書きますと、2010年現在のデータですが、日本の高校には、野球・サッカーの部活が4千を超えております。選手は15万人います。それに対して、韓国の高校では、野球では137校、サッカーは30校少々とのことです。水泳での登録者は、日本では22万人に対して、韓国では4千人となります。高校生からは、スポーツはプロ扱いとなり、限られた優秀な人たちだけが、野球・サッカー・水泳・フィギュアなどをしているということでした。オリンピックなどを聞いていると、日本のお家芸という、柔道などでは、勧告や北朝鮮の追い上げがものすごいものですが、このように競技によっては、格差が著しいことが分かりました。韓国の人口は日本の3分の1ですが、やはり水泳を体育の授業に入れていなかったことが、今回の悲劇の一員といえるかも知れません。「船内にとどまっていなさい。」と言われれば、そのうちに、助けてもらえるだろうと信じるしかなかったのではないかと思います。そんなことを知ると、悲しみが倍加されてしまいます。
2 DeNAが、DNAの判定によって、あなたの遺伝子を解明してくれるというニュース
 会社の名前、プロ野球のチームにDeNAというのがあります。今度、アメリカの会社との連携で、1万円程度を支払えば、私たちの遺伝子を判定してくれるというニュースが入ってきました。予防医学の立場では、とても明るいニュースです。最近、アメリカの女優が、このDNAの検診をしたところ、乳癌になる確率が87パーセントと聞いて、乳房を摘出したニュースが有名になりましたね。その頃は、検査のために、10万円かかったそうです。しかし、技術革新により、近い将来1万円になるそうです。具体的には、私たちの唾液を、容器に入れて、郵便で送ると、3週間後には、結果が出るというのです。予防医学としては、血液検査よりも正確に出ることでしょう。例えば、私が将来癌や脳梗塞の危険があるというような判定が分かるので、健康面で気をつけるということができると思います。しかし、反面、プライバシーの上から大変難しい問題も出てくると思います。例えば、結婚をしようとした時に、「あなたの遺伝子には、障害を持つ子どもが生まれる確率があります」などと出たとしたら、それが原因で、愛し合っていた二人が、結婚をあきらめるということにもなりかねません。しかも、そのDNA判定は極めて高い確率と思われます。倫理的には、本人たちの信頼ということになります。そのようなことをしないで、信頼と愛情によって、二人が結婚をすることが望ましいと私は信じています。また、最近ニュースで取りざたされていることですが、子どものできない夫婦では、匿名による精子や卵子の提供によって受精して、子どもが生まれることがあります。そのような場合は、提供者は公表されないことになっていますが、DNAの検査によって、明らかにされてしまう危険性も出てくるかも知れません。今後、倫理的な立場から法律的にも制約がなされないと、知る権利とはいいながら、知った結果、不幸なできごとがおきないように願うものです。
3 グーグルが、ついにコンピュータで走る車の開発に成功しました。
 アメリカでは、二人乗りの文字通りの自動車が完成しました。現在は時速40キロ程度といいますが、車にはブレーキ、アクセル、ハンドルがありません。全てコンピュータ操作によって走る車ができました。現在の所は、高速道路での実験ですが、そのうちに、一般道路でも、可能になる夢が広がります。ラジオのキャスターは、「そんな車には乗りたくないな!信号機はどうするんだい。急に飛び出したら、どうするんだい!危なくてしょうがないじゃないか。」とのコメントがありました。このニュースは2020年のことで、以前書きましたが、意外と早く開発されているようです。
 視覚障害者が、車の運転ができないために、どんなに辛い経験をしているか、マスコミ関係者はあまりにも無関心ではないかと思いました。それに、高齢者が増加する結果、様々な交通事故が多発しています。人間とコンピュータ、どちらが信頼性があるか、さらに研究・開発が必要と思いますが、とても嬉しいニュースです。「これならば、飲酒運転も大丈夫かな?」とのジョークもでていました。道路交通法も、将来的には変えなければならないかと思います。また、これまで自動車の運転を仕事にしていたタクシーの仕事も、何十年後には、もしかすると無くなるかも知れません。コンピュータの開発によって、青森県三沢市上空には、Global Hawk(グローバルホーク 無人偵察機)が、遠隔操作による防衛機、1万メートル上空を飛んでいます。アメリカのフロリダで、遠隔操作ができるというのです。アメリカには、drawn strike(ドゥローン ストライク)という、遠隔操作によるミサイルが7千機もあり、パキスタンやアフガニスタンのテロリストを空から攻撃しています。誤って、罪無き市民を巻き込んでいるのは悲しいことです。
 このようにして、技術の進歩も、平和のために使うのか、戦争のために使うのか、人間の心が試されています。アニメの世界、ロボット同士の戦いによる戦争が、実際、将来おきることのないようにと切に祈るばかりです。
 さて、6月12日から、ブラジルでは、男子ワールドカップが始まりました。日本は、15日の10時から、第1試合のキックオフです。普段はサッカーについては、あまり興味のない私ですが、4年に一度のワールドカップ、2002年の日韓ワールドカップ以来、一生懸命に応援しています。6月15日の10時は、私は教会の礼拝中です、礼拝が終わった時には、勝利していることを願っています。その他の2試合は、早朝ですので、早起きして応援したいと思います。予選突破して、ベスト8または、ベスト4にまで結んで欲しいと思います。なでしこジャパンの活躍が著しいので、期待は大きいですが、女子サッカーとは参加チームの数が数倍も多いのですから、比較してはかわいそうだと思います。
 今年も間もなく1年の半分が過ぎようとしています。気温差が激しい日が続いています。お互いに健康に留意してまいりましょう。
 「異変です。天候、維新、DNA」(時事川柳より)
 次回は6雑28日の予定です。




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