第3回 ニューストピックスで一言




 今回は、昨年の12月から今年の1月10日までの間で、日本のメディア上では、あまり取り上げられなかったニュースをピックアップします。そのあとに、私の意見を書きたいと思います。
 12月は、衆議員選挙とその後の動きでマスコミは追いかけと解説を続けて、海外のニュースはあまり取り上げられませんでした。ここに挙げるニュースの中で、皆様が心に止まったニュースは果たしてどれだけありましたか。
1 11月、ハリケーン「サンディ」によるもの、ニュージャージー州。ニューヨークでは、死者420人。6兆円の支援が必要と言われて米議会は今回1兆円で抑えた。2005年8月のハリケーン「カトリーナ」では、ルイジアナ州ニューオーリンズ市での死者・行方不明は2千人。
2 12月9日、パキスタンでは、14歳の女の子が、女性差別に対する反対の声を出したところ、学校に行くために、スクールバスに乗っていたら、タリバンの銃撃を受けて、バスの中で射殺された。
3 12月14日コネチカット州ニュータウンでの小学校での銃乱射事件死者26人、容疑者は20歳。母親を殺害し、本人も自殺する。
4 12月16日インド、ニューデリーでは、23歳の女子大学生が、ボーイフレンドとバスの中にいたら、6人に暴行を受けて、出血・瀕死の重傷をおい、シンガポールの病院で治療を受けたが、死亡した。その詳細によると、バスの中で、ボーイフレンドと、23歳の女子大生が座っていたら、バスの運転手を含む6人が、彼女とボーイフレンドに襲いかかり、彼女は、バスの中で暴行を受け、ボーイフレンドは瀕死の重傷を受けて、外へ放り出された。インドでは、あまりにも酷い事件に連日抗議のデモが続き、アメリカのマスコミでも、現在でも注目して取り上げている。5人の容疑者が逮捕されたが、弁護士が今のところは引き受けてがいないという事件。日本のメディアはほとんど取り上げなかったが、NHKでは、1月8日の朝、ラジオで報道をした。
5 1月6日、アメリカ・コロラド州で、またも銃乱射事件、死者6名、重傷を負った人13人という事件が起きた。コロラド州では、前年の7月に、映画館で銃乱射事件が起きて、死者12名・怪我人数10人に達した。アメリカでは、年末ギリギリに、fiscal cliff(財政の崖っぷち)という言葉が何度も取り上げられていた。小さな政府を目指す共和党と年収4千万円以下の人たちに減税し、富裕層には増税という、オバマ大統領の提案に対して、上院と下院がせめぎ合いを行ったが、僅かのさで原案が可決された。日本も、財政的には崖っぷちにいる訳であるが…。
 新年になって、アメリカのラジオで、日本に関するニュースを取り上げたのは、「尖閣アイランドを、中国の飛行機が何度となく、上空を侵略した」というニュースが報道されている。
 新年、大マグロが、築地の魚市場で、1億5千万円で落札したことが報道されていた。
 1月8日から9日にかけて、マサセッツ州・ボストン発の日本航空ボーイング787のトラブルが詳しく報道されている。1月17日のニュースで、アメリカと日本では、あまりに多く続くボーイング787ジェット機を、当分の間全面飛行停止とした。「これはボーイングでは無くて、ブーイング」では無いかとの川柳にもなるほどです。
 ところで、最近17カ国で健康に関する調査が行われました。日本では、女性の平均寿命が第1位、男性が3位とのことでした。これに対して、アメリカは、女性の平均寿命が80歳・男性が75歳で、いずれも17カ国の中では、ランキングの下の方でした。原因は、肥満・医療福祉の不十分さ、そして最近の銃乱射による、若い人たちの命が多く奪われていることが原因になっています。
 以上が私のピックアップしたニュースです。
 14日のコネチカット州・ニュータウンの小学校の銃乱射事件は、日本でも大きく取り上げられました。アメリカは銃社会です。そのニュースを聞いたアメリカでは、自分たちの身を守るのは銃しか無いということで、拳銃を買いに行った人も沢山いたそうです。一方、NRA「ナショナル ライフル 協会」では、学校のことは学校が命を守るべきだ。だから、すべての学校に、警備員を配置して守るべきだ。自分を守るべき拳銃は所持しても問題は無いとの発言がありました。日本とアメリカの歴史と文化の差を感じるものの考え方です。アメリカでは、もしもの場合にということで、視覚障害者の中にも拳銃を持っている人がいるということを聞いています。誰もいない所で、空に向かって拳銃の引き金を引くと気持ちが良いというのです。日本では拳銃は使いませんが、家族・親戚の中の10人にもおよぶ人たちを保険金目的で、次々と殺害したという、想像を絶するニュースが昨年報道されましたが、主犯が自殺してしまいました。何とも後味の悪いニュースです。
 また、今年になってから、昨年の出来事ですが、大阪市の高校でのバスケットボールの生徒が体罰によって自殺をしたというニュース。滋賀県大津市での中学生の体罰による自殺事件など、心が痛みます。他方、こんなことまでニュースにする必要があるのかと思われるのが、栃木県小山市立小学校で、2年生の女の子を、数人の男の子達が殴ったりけったりして、五日間の怪我をさせたことが全国のニュースになりました。体罰は悪いことは言うまでもありません。小山市のニュースが全国版に載ることの意味があるのでしょうか。何でも新聞に連絡しないと、教育会は隠蔽してしまう傾向があって、新聞に連絡をする保護者が増えてきたと思います。保護者からのクレームには、学校・教育委員会は隠蔽してしまう傾向があります。学校は、保護者と生徒の声には速やかに傾聴をすると共に、問題が大きくなる前に解決することが必要です。教師は、命を預けられていることを忘れてはならないと思います。しかしこれは、 仲間内を守りたいというのは、学校だけでは無くて、東京電力を始め、企業内では、イメージダウンを極度に恐れているので、できることならば内部で納めておきたいというのは、日本の文化になってしまっていると思います。オリンパス社長の解任事件にしても、東北地方で、除染を取り除くための作業をする訳なのに、放射能の付いている土・落ち葉などを「どうせいくらやっても、放射能は流れているのだから」と、川に投げ込む業者のニュースは、朝日新聞が取り上げてから、NHK等も跡追ニュースとなりました。これも分からなければ良いだろうという、無責任な出来事でした。
 1995年1月17日、阪神・淡路大地震で、死者が6,434人となりました。2010年1月20日には、ハイチで大地震があり、死者20万人、被災者も多数いたことも忘れないようにしたいと思います。
 14日は、成人の日でした。122万人の人たちが大人に仲間入りですね。年々減少していますが、とにかく彼らの未来に希望がありますようにと願っております。
 昨年誕生した子どもは103万人、亡くなった人は124万人です。毎年、人口が20万人ペースで減少します。20年後は、生まれる子供と亡くなる人の差は百万人と言われています。正に、少子・高齢化社会の到来です。
 「大マグロ それより高いか この巨体(時事川柳より)」


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