第14回 ニュースに一言
さて、今回は謎かけから行きます。春が来たとかけて調律をしないピアノと解く。
その心は、「おとずれを感じます。」
3月になって、温暖の差が激しく風邪を引く人も多くなりました。お変わりありませんか。16日頃から、日中の最高気温が10度から25度と、その差はものすごいものです。気候で、東北と九州を旅しているようです。家にいながらにして、日本を飛び回っている感じです。桜の花も、当初は、平年並み、宇都宮は4月になってから…との、気象予報士の話でしたが、平年よりも10日も早く3月下旬には満開になりそうです。ここ宇都宮では、3月19日は最高気温が27.2度と、1891年(明治24年)気象庁が観測を始めてからの暑い日となりました。
さて、このところ私が気になるニュースをピックアップして書かせていただきます。
1.5人目となるか、誤認逮捕
1月3日に、神奈川県鎌倉の海岸を歩いていて、猫の首輪に、インターネットを使ってウイルスメールを送りつけたと思われる人が逮捕されました。マスコミは一斉に「猫男」、今度の容疑者は間違いないとばかりに報道をしました。NHKでは、猫カフェで、猫とたわむれている容疑者を盗撮していて、逮捕と同時に放映しました。新聞・テレビも同時に○○容疑者、20歳と連日報道しました。これは、警察側がマスコミに前もってリークしていたのです。猫カフェは、マスコミらしき人が来ていたのは知っていたけど、まさか盗撮していたとは知らなかったと言っていました。逮捕されてから容疑者は「可視化」するならば話すけれども、ビデオで録画をしなければ話さないと言って、黙秘をしました。犯人は自分ではない。自分はその日に鎌倉にはいなかった。そしてウイルスを送ったというソフトには、自分が知っているソフトではないというのです。その当たりからニュースがトーンダウンしていきました。週間現代によると、警察は容疑者の母親に自白をするように説得して、縁を切るとまで言わせようとしましたが、母親は、「うちの息子は、絶対にそんなことはしていませんよ」と言って、息子を守りました。偽ウイルス事件は、その前に4人が誤って逮捕され、その人たちは、人生をメチャクチャにされました。19歳の大学生は、退学を余儀なくされ、精神的ダメージも筆舌に尽くせない状態です。このニュースを聞いて、厚労省の村木局長の誤認逮捕を思い出します。その事件では、検察側が、フロッピーディスクを書き換えて、村木さんが、自白したかのように偽造されていました。本当に恐ろしいことです。冤罪がこれまでにも、数限りなくあったことも良く分かります。このウイルス事件も、犯人はまだ別な所にいるのではないかと思うのです。容疑者は、自信があるからこそ、ビデオの録画を主張しているのだし、自信をなくした警察側が、これは「やばい」と感じているのではないでしょうか?
2.アメリカからの戦争を思いとどまらせる電報の話
3月になってから、ちょっとだけニュースになりました。それは、1941年12月7日にアメリカのトルーマン大統領から昭和天皇への電報があったということです。アメリカから日本にいるアメリカの大使宛てに電報が来ました。それは、日米開戦を思いとどまるようにとの昭和天皇への電報だったのです。ところが、陸軍かと思いますが、その電報をいち早く入手し、大使には、電報をその日には渡さなかったというのです。もちろん昭和天皇の所にも届いたかどうか分かりません。おそらく届かなかったのではないかと思います。日本軍は、すでにアメリカへの真珠湾攻撃を決めていました。もし、その電報が届いていたら、日米の戦争が回避されていたかも知れません。そのような話は沢山出て来ました。たとえば、日本軍は第2次世界大戦の前に、密かに日本とアメリカで戦争をしたらどうなるかを研究しました。結果は、日本が圧倒的に敗北すると出ましたが、日本軍は、そのようなことはありえないと不問にふしました。また、1944年の1月に日本中で犬、猫等のペットを、軍にさしだすように命令をしました。そのために、日本から犬や猫がすべて消えたと言います。日本軍の兵士たちのためにコートや襟巻き、手袋等になりました。この話も極秘事項でした。さらに1945年8月15日には、昭和天皇による「玉音放送」が流されました。しかし、北海道には流されず、ソ連軍が宣戦布告して北方領土を攻め落としてしまいました。日本軍の中では、全て一部の人だけが、終戦を知っていただけでした。そればかりか、陸軍では8月15日に、再び革命をして、アメリカ軍を国内に引き込めば必ずや勝つことができると信じていたのです。これらの話は、文芸春秋の2月・3月号に特集で掲載されていました。
3.世界のニュースから
シリアでは内戦が続いています。もう2年になります。「アラブの春」のひとつと言われますが、泥沼化しています。百万人におよぶ人たちが、近隣のヨルダン、レバノン、トルコなどの国に避難民として逃げ出しています。食べ物や薬が足りないと報道されています。シリアの人たちは、地下に家を作り住んでいます。2年間で死者は7万人に達しました。また、3月20日でイラク戦争から10年になります。この間、戦争で亡くなった人の数は、17万5千人になるとのニュースです。最も心配されているのは、アメリカ軍が劣化弾を使用したことによって、その中には、核の一つであるウランが含まれており、白血病の恐れがあるというのです。アメリカ兵の中にも、ストレスから、自殺や乱射事件が絶えません。
4.スポーツのニュース
春の到来と友に、ウインタースポーツとこれからのスポーツが合い前後して、連日入ってきます。スキーのジャンプでは、高梨沙羅(たかなしさら)さん16歳の活躍にはビックリすると共に、なんとも嬉しいニュースです。飛ぶたびに、まるで鳥のように100メートルも空を飛ぶ!これは夢がワクワク与えられます。それでいて、16歳とは思えない冷静さ!日本の若者たち、フィギュアースケート、サッカー、女子アイスホッケー、なでしこジャパン等、実に楽しいニュースです。来年の冬のオリンピックが今から楽しみです。
さて、待ち遠しかった野球の季節がやって来ました。3月18日にサンフランシスコで行われたWBC「サムライジャパン」は、プエルトリコに3対1で準決勝敗退となりましたが、日本での手に汗を握る試合を楽しませてもらうことができました。優勝候補のアメリカ、キューバも敗退ですから、日本は良くやったと思います。盲学校も、22日に今年度の終業式を向かえ、1年が終わっての春休みでしょうか。春の選抜高校野球が始まります。栃木県からは、宇都宮商業高校が参加します。日ごろの力を精一杯頑張って欲しいと応援しています。プロ野球も長丁場のペナントレースが始まります。阪神タイガースの藤浪投手、日本ハムの大谷、ジャイアンツの菅野等の活躍に期待しています。一方、田中将大投手と同級だった斎藤佑樹、そして甲子園でマスコミを沸かせた菊池雄星投手も、今年が正念場ではないかと思います。プロ野球に入って4年間結果を出さないと、いつの間にかドラフト外やトレード対象となりますからね。プロとは厳しいものです。
さて、ある人から私に以下のような質問が来ました。「全盲の人が、野球をどのように楽しむのですか?」との質問でした。私ばかりではないのですが、野球を楽しむ視覚障害者は沢山います。ラジオで放送するのが、関東地区ではジャイアンツなのて、私は子どもの時から巨人のファンです。見えなくても、ピッチャーとバッターの勝負ですから分かりやすいのです。スピードと球種での勝負から始まります。ストライク、ボールだけのアナウンスは全く興味がわきません。投手は、どのようなボールをどこに投げたかを正確に放送してくれないとつまらないのです。下手な中継を聞くとイライラします。私も、ピッチャーになったつもりで聴いているのです。アウトコースばかり投げ続けていれば、ピッチャーが逃げ腰、さらにボールがうわずっていると調子が悪い、フォアボールの連続は投手の独り相撲です。時には、監督になったつもりで聴いています。ここでは、ピンチヒッターの誰それが良い。ここでピッチャー交代等、イメージを作って楽しむことができます。ストレート、カーブ、シュート、チェンジアップ、フォークボール、それに150キロ程度のボールを投げること、コントロールに気をつけること、それらをイメージすると野球は楽しいのです。サッカーは、22人が動き回るので、ラジオの放送では、細かい所はついていくことができません。やはり、テレビで見るのが良いのでしょうね。
ジャイアンツのことを書きますと、原監督になって、橋上ピッチングコーチとのチームワークが良く、若手がドンドンと活躍しているのが楽しみです。しかも、育成の選手、坂本、山口鉄也などの活躍は嬉しくなります。今年は、タイガースにアメリカの大リーグから日本に帰ってきた選手が沢山います。伝統の一戦、巨人とタイガースの試合がおもしろいと思います。
先にも書きましたが、桜の開花が早く、花見に行きたい人は、予定を繰り上げなければなりませんね。「ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」紀友則(きの とものり)、古今和歌集より。
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