ニュースホットドック(1月号)
パソコンと携帯電話



 皆様、新年のお喜びを申し上げます。早いもので、もう年が開けてから2週間が過ぎようとしています。この冬は、私にしては珍しく風邪もひかずに新年を迎えることができました。同窓会のアクセスポイントも、3万件を突破するとのこと、本当に感謝です。
 さて、今回のテーマは、パソコンと携帯電話にまつわる私の体験を書きます。
1 パソコンとの出会い
 1991年10月、私はおもいきって、パソコンと音声ソフトを買いました。盲学校では、88年頃から、1台・また1台と入ってきました。その頃、我が家は、住宅ローンの返済で、経済は苦しい時でした。しかし、視覚障害者が、音声ソフトを使えば漢字かな混じり文を書くことができると聞いてとびつきました。デスクトップのパソコン30万円、音声ソフト25万7500円そして、パソコンを載せるキャスターを入れて、63万7500円だったと記憶しています。
 私は感動で心が踊りました。目の不自由な人が漢字をしらなくても音声を頼りに書けるなんて!夢のまた夢でした。
 あれから数えて今年で、27年になります。デスクトップから、ノートパソコンへ代わり、ミレニアムを通って、ウインドウズも、今や10となりました。私の所には、まだ、7を使っております。これも来年の10月を持ってサポートが終わるとか?否応なく、10に変わらざるをえません。
 とはいえ、最初は、職場で使う、レポート、記録でしたが、メールが使えるようになり、インターネットが使えるようになってから各段の進歩をとげました。
 毎日のニュースを、大阪のスタジオから、朝日、読売、日経、産経新聞を、ボランティアが2時間で読んでくださいます。 アメリカのニュース放送NPRからは、24時間英語の放送も、私の部屋で聞くことができます。
 その他にも、各種yahoo等からも速報を知ることができます。
 友人たちとは、メールのやり取りで、認知予防になっております。その恩恵を受けて、退職後、このようにエッセイを書くことができます。読者から、誤字があるときもありますよ、との御指摘をいただいております。事務局には、お世話になりますが、今年もひきつづきよろしくお願いいたします。
 今では、20万円あれば、ノートパソコンと音声ソフト、メールソフトも手に入るようになりました。
 大学時代からの友人・盛岡からは、毎朝楽しい川柳が届きます。「カラス鳴く 俺の寿命を知ってるか」、これには感激でした。
 但し、全く知らない所・人からのメールには迷惑することもあります。ロシアの女性?から、私宛に、あなたのことが忘れられない、是非メールをください。インターネットで話がしたいの?なんて、おじさんを引っ掛けるようなメールがたてつづけに来た時には驚きましたが、返事はしません。その人が本当に女性かどうか分かりません。私のメールアドレスを見つけて送りつけるわけですから。この人は、さぞかし若い人なのだろうと思ってメールを送るのでしょうね。
 もうひとつは、ヤマト運輸をなのって、ご注文の品をこれから送りますなどというメールも来ます。注文もしていないのに……。
 先日は、NHKになりすまして「あなたの契約を承りました」とのメール。早速、NHKに電話をしたら、そのようなメールを出すことはありませんとの回答です。
 ニュースでは連日のように、スマホかと思いますが、動画サイト未納メールにひっかかる人たちがいます。多い人では400万円、少ない人でも、百万円程度です。便利になりますが、気をつけないと痛い目にあいますね。
 新年早々、振袖の注文を受けながら、どこかへ夜逃げしたとのニュース。こればかりは、悲しくてやりきれませんね。
 お互いに、良い話、上手い話には要注意ですね。
 私にとってありがたいのは、スカイプを使って、東京の事務所の人たちとの会議に参加できることです。海外へ行っている家族の人たちも、無料で、スカイプによる話ができる、顔も見えるなんて、すてきな時代になりました。
2 携帯電話
 私が携帯電話を手にしたのは、98年のことですから、今年で20年になります。最初は最も安い、city phone「ぴっち」といわれるものでした。月額2千円でした。最低の連絡だけに使っていました。あのころは、1分話すと、60円を支払わなければならないので、連絡は、メールが主流でした。ファミリーでは、無料でしたので、たいしたこともないのに電話をしていました。私のおもちゃのようなものでした。
 10年ほど前から、らくらくフォーンになり、4年前から、定額でかけ放題が開始されました。これは視覚障害者にとっては、最高の喜びです。メールをするよりも、電話の方が安くて早い。正に、「電話急げ」となりました。従って、相手が固定電話でも、携帯からかければ、料金は、2千円程度になりました。我が家では、固定電話は、受信のみです。かけるときには、すべて携帯電話からかけています。
 意外なことには、このことを知らない健常者が多いのに驚いております。固定電話は、留守番電話になっているので、しつこいセールス電話、振込め詐欺電話はこれでシャットアウトできます。
 若者の多くが、最近ラインに頼り、電話で話さなくなったと聞きますがもったいない。そんなこともあって、若者たちがコミュニケーション能力が落ちているのではないでしょうか?
 有名な歌手やタレント、女優が、テレビで私のお父さん、お母さんと聞きますが、だれも教えないのでしょうか?佐藤愛子さんに教えてもらっては如何でしょうか?
 私の読書ノート
1 ジェームズ三木著「片隅の人生」
 1935年に満州で生まれた、ジェームズさん、とにかく楽しい自伝的小説です。
2 今年は、高校生時代に読んだ、吉川英治著「新平家物語」にとりかかりました。高校時代も、ワクワク・ドキドキ読みましたが、あれから40年余、これまでの私の知識がいかに曖昧であったかを教えられています。
 ひとつだけ書きますと、源義経は、鞍馬山で幼児期を過ごし、それから、奥州・平泉で10年を過ごしていたと思っていました。しかし、この本によると、密かに京都に戻り、平家に捕獲されてしまいました。平清盛は、義経を殺害しても良かったのですが、当時、みやこでは、僧侶たちの反乱が相次ぎ、騒然としていました。清盛は、一刻も早く京都を離れるように、義経を送り出したとのことでした。超大作です。テレビドラマも良いけれど、読書に勝るものはないと痛感しております。
 それでは、また来月よろしくお願いします。
 「紅白を これより先は 卒業す」
 「老夫婦 初夢よりも 初喧嘩(啓)
 


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