ニュースホットドック(7月号)
最近のニュースから


 皆様如何がお過ごしですか?6月から7月にかけて、あちこちで起きてる地震、そして、九州から四国近畿地方を襲った大洪水・土砂崩れ…毎年襲って来る災害に、明日は我が身かと思ってしまいます。
1 6月18日、大阪に起こった大地震
 午前7時58分、大阪地方では震度6弱の地震がありました。それによって、5人の方が亡くなりました。特に、小学校へ早めに行こうとした、4年生のりなさんが、倒れてきた塀のしたじきになって若い命が奪われました。同じように、子どもたちの朝の登校を支援していた60代の方も、倒れた塀によって亡くなりました。
 このニュースを聞いて私は、絶句してしまいました。世の中の不確かさ、命の危うさを痛感しています。
 もし、りなさんが、数分早いか遅いかの時間に通過すれば助かったのです。人生には、「れば、たら」というのが存在しないことをまたもや教えられました。
 私たち、私の人生でも、多かれ少なかれ、危ない経験をしていると思い出します。
 関連で、7月6日には、オウム真理教の教祖・松本死刑囚を始め、7人の死刑執行がなされました。23年前の、一連の、地下鉄サリン事件、坂本弁護士一家殺害事件、長野県でのサリン事件も思い出しました。
 多くの方も同様かと思います。特に、坂本弁護士の妻が、「子どもだけは助けてください」との必死な叫びにも耳をかさなかったとの記事を今でもハッキリと記憶しています。その子どもさん、元気ならば今年26歳になっていることでしょう。
 地下鉄サリン事件では、車掌の高橋さんを含めて、13人が亡くなり、6千人超の人たちが今でも後遺症に苦しんでいます。
 この事件に関して、作家の村上春樹さんが、被害者にインタビューをして本にまとめた「アンダーグラウンド」という本を読みましたが、この機会に皆様にもお勧めしたいと思います。村上さんは、当時海外で暮らしていましたが、この事件によって、人生観が全く変えられたと書いていました。
 ジャーナリスト・江川しょうこさんは、インターネット投稿の中で、これまでのすべての裁判を傍聴し、コメントを書いています。
 「どうして、教祖と、他の6人の死刑囚をまとめて処刑したのか理解できない。特に、井上死刑囚は、再審を請求しているにもかかわらず、言語道断に、犯罪のリーダーであったからとの理由でまとめて死刑にしたことには問題がある」と述べています。
 カルトの恐ろしさ、どうしてこのようなことが起きたのか、さらに研究する必要があったのではないかと述べています。熟考に値すると思います。
 さらにまた、6月には、新幹線の中で、突然、凶器で二人の女性に襲いかかり、それを助けようとした男性が犠牲になるニュースもありました。新幹線も、いまや安全とはいえない時代になったのです。
 新幹線では、6月は事故が多発して、長時間止まりました。このことに関して、ニュースコメンテイターの、近藤かつしげさんが、次のように語っていました。
 「よくよく考えると、私たちは車に乗る時、シートベルトを締めるでしょう、飛行機に乗る時もシートベルト。しかし、自足300キロのスピードで走る新幹線ではシートベルトを締めませんね。それは絶対安心・安全と信じているからです。でも、大地震が起きて、新幹線が脱線したらどうなるのでしょうか?そんなことを今まで考えたこともありませんでしたが、このように想定外と言われることが頻発すると、考えざるをえませんよ。」と言っていました。
 そうなのですね。私たち一人ひとりが、自分の安全のためには、日々考え、行動しなければならないということを、最近つくづく思わされています。
 警察官から拳銃を奪い、交番の巡査と、小学校で警備をしていた善良な人が射殺され弾丸が小学校に打ち込まれたという、恐ろしいニュースもありました。
2 ロシア ワールドカップ
 日本中がワールドカップに沸いたのもついこの前のことでしたが、あまりにも多くの大事件があり、忘れ去られてしまいそうです。
 日本は、Hグループに入り、コロンビアとの試合で、2対1で勝利しました。セネガル度は、1対1の引き分け。そして話題になったのは、第3試合、ポーランドとの試合でした。
 私は3試合ともラジオで聞きました。最後の10分間、ポーランドは、勝利を確信したのと暑さのせいもあり、攻めるのを停止しました。日本の監督・西野さんは、長谷部キャプテンに、「パス回し」を支持しました。観客からのブーイングにもじっと耐えました。試合後のインタビューには、「これは戦略上のことです。責任はすべて私にあります。」との監督のコメントがありました。
 そして、僅かの差で、ベスト16に進出しました。 皆様ご存知のように、ベルギーとの試合では、3対2で敗れましたが、もしかして勝つかもと思うほどの攻撃的な素晴らしい試合でした。
 私の感想は、西野監督の判断力と責任感、これこそ指導者のあり方と教えられたことです。「責任を痛感しています。」と、国会でいうだけで、把握してない、一切関係ない、仕事に専念するのが責任をはたすことです。」というだけの総理大臣。二人の官僚が責任を問われて自殺していても、お気の毒ですだけですむのでしょうか?
 日大・アメフトの監督と我が国の総理大臣がよく似ているように感じます。西野監督の今回の生き方とは明らかな対象が感じられました。
 わが国の パス回し 手本総理の 答弁か(時事川柳より)

 私の読書ノート
 こうかみしょうじ著「不死身の特攻兵」
 佐々木ともじさんは、1923年から2016年の人です。北海道に生まれ、戦争中は、陸軍の特攻兵として、1944年11月頃からフィリピンへ出兵しました。レイテ島の戦いでは、特攻兵として、9回出動しました。2度戦死したと新聞で報道され葬式も盛大に行われました。
 しかし彼は生還したのでした。父親が日露戦争に出かけたときの経験から、命は大切にしなければならないということば、さらに、岩本隊長の言葉、陸軍が言っている言葉、飛行機ごと体当たりしての攻撃がいかにおろかなことであるか?爆弾投下の方が遥かに効果があることを論理的に実証していました。しかし、陸軍は精神論で、とにかく体当たりをして敵国と戦うことの方が発意高揚とばかりに猪突させられたのでした。
 佐々木さんは、何回も死に直面しましたし、マラリアにもかかり、アメリカの捕虜にもなりましたが、帰国し、2年前に亡くなりました。
 陸軍には、はやぶさという、飛行機、海軍にはゼロ戦という優れた飛行機がありました。実は、海軍にも美濃部少佐という、勇気ある人がおり、あなたたちが100機の飛行機で向かって来ても、私のゼロ戦で打ち落としますと言って、特攻兵にはならない人がいたことを今回知りました。
 今だからこそ言えること、書けることになるのかも知れません。
 国家が危険にさらされた時、このような本を読み、生き方、有様をこの夏考えたいと思います。平和を守ることにも、大変なエネルギーと勇気が必要です。憲法を改正し、アメリカと共に戦う国にしようという流れがひたひたと足元に来ているように感じます。
 平成30年7月の豪雨の中、法務大臣たちが、7月5日の夜、パーティーをしていたと聞いています。オウムの教祖を含む7人の処刑も、その中でひそやかに語られていたことでしょう。
 戦争などしなくても、自然災害にはなすすべもない、人間の弱さ・無力を教えられている夏となりました。
 安心で安全な生活ができるように、みんなで学ぶ時としたいと願っております。


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