2015年7月前半
皆様、こんにちは。お元気ですか。6月から入梅となり、涼しい日が続いています。本来ならば、海開き、プール開きの季節で、夏到来といいたいところですが、今年は、エルニーニョの影響で、4月のような日が続いています。台風が9号から11号と連続して発生しています。被害が少ないことを祈っております。
さて、まず最初に前回の続きで、沖縄の問題について、書きます。
先日、ジャーナリストの青木 理(おさむ)さんから、沖縄の現状について、生の声を聞くことができました。沖縄がどうして1つになって怒っているか、日本の政府は全く分かっていないというのです。それには二つの理由があります。
一つは、安倍総理の一次政権の時ですから、7年前でしょうか。第二次世界大戦の時に、沖縄での激戦の折、日本軍が、沖縄の人たちに、強制的に自決をさせたことを、教科書から削除しようとしたことです。沖縄での当事者は、大変ショックを受けて、激怒しました。防空壕の中では、日本軍が入ってきて、沖縄の人たちを追い出したり、子どもが泣くと、敵軍から発見されるので、むりやりに防空壕からしめだしました。手榴弾を配り、毒薬を飲ませ、米軍の攻撃によって、怪我をした沖縄の市民たちをおきざりにして、南へと敗走した事実があります。それを、日本軍が自決を強要したことはなかったと、教科書に書かせようとしたのです。県民はこの時に、日本と政府はなんと身勝手なことをするのだ!自分たちを捨石として、歴史に残すのか……と、怒っているのです。
安倍総理になる前は、自民党の総理、民主党の総理は、沖縄の県民と共に生きる。沖縄の犠牲によって、私たち日本国民が守られているという姿勢がありました。日本全体の0.6%の場所に、74%の地域が、米軍基地となっています。当時の総理にしても、内閣の大臣たちが沖縄に来ると、「沖縄の皆様に犠牲をしいてしまって、真に申訳ありません」と、深々と頭を下げて詫びていたというのです。後藤田官房長官などは、沖縄の皆様が、自由に幸せに生きられるまでは、日本の人たちも幸せにはなれないと、涙を流して言っていたというのです。
二つ目は、昨年の4月28日を、安倍総理が、日本主権の日として、大大的に集会をしました。この日は、1952年、4月28日に、サンフランシスコ講和条約を結びました。安倍総理は、この日を記念して、日本が完全に主権を確立したということで、お祝いをすることにしました。ところが、1952年の4月28日は、沖縄にとっては、屈辱の日なのです。というのは、その時は、沖縄はアメリカの主権の中にあり、70年までは、米軍の支配の中にありました。そんな時を、日本が主権を獲得したと宣言するのは、沖縄を切り捨てたことになってしまうのです。さらに、その退会の時に天皇が出席し(政府の要望によるものですが)、終わりには、だれかれということなく、自発的に「天皇陛下万歳」との声が高らかに上げられたとのことです。このことに、沖縄県民は、自分たちの、存在が否定されたと感じたというのです。
この4月28日の、日本国主権の日に定めたことが、沖縄県民の心を深く傷つけたと、県民一同言っているというのです。翁長知事も、本来は、自民党からの推薦で、市長になりました。しかし、日本の政府があまりにも、アメリカ追従で、沖縄県民に耳を傾けないので、翁長知事を先頭に、県民全体が怒りの頂点に達しているというのです。
そして、6月25日に起きた、百田さんの沖縄への差別発言、自民党若手議員たちからの、集団的自衛権を報道するような番組のスポンサーに連絡して、番組を止めさせて、懲らしめてやれ。沖縄の二つの新聞社を潰さなくちゃだめた!などの発言が、自民党の人たち、とりわけ安倍総理の意思をくんでの発言と、多くの人たちは理解しています。国会答弁を聞いていると、当初は、言論の自由だからとの声がありました。時には、「私は総理です。全てに責任があるのです。」と、豪語しています。週間現代では、政府を批判するような、新聞社はつぶさなくちゃだめだと、オフレコで、安倍総理は叫んでいるというのです。
さらに加えて、7月3日の毎日新聞には、以下のような記事がありました。政府は、基地問題に協力する知事や市長のところには、手厚い補助金を出して、政府に異論や反対をする者がいる時は、補助金を減らしてきたというのです。総理が普段唱えている。「公平中立」とは、自分の意見に賛成する人たちだけを、公平・中立と言っているとしか、私には思えません。
青木さんは、さらに次のように話しました。安倍総理と親しい百田さんの発言の中に、沖縄の基地を米軍に貸している地主たちは、「東京六本木ヒルズの人たちのような優雅な生活をしているのだ」と、話しました。そのことについて、青木さんは、調べました。すると、全く違うのです。米軍に土地を貸している賃貸料は、1年間の貸し料金は、百万円から二百万円とのこと。これに対して、六本木ヒルズの高級マンションは、最も小さなマンションを借りても、賃貸料は年間600万円から1800万円というのです。青木さんは、「この際、百田さんを、国会で参考人として議論をしてはどうかというのです。政府は認めるはずはないでしょうけどね……」
さて、ここからは私の考えです。戦争中、日本政府は、アメリカは敵国だから英語を教えてはならないとの、命令をしました。国策だから、止むを得なかったのかと、最近まで理解していました。しかし、はっと気づきました。違うのではないでしょうか?日本の国民には、情報操作が必要だから、英語の勉強をさせては、いけない。日本が負けているなどと知られては大変なことになるとの、軍の恐怖心からではないかと思うようになりました。ですから、国民の多くは、8月15日まで、日本が必ず勝つことを信じていたのです。英語の勉強をして、国際放送を聞いていれば、国民の多くが正しい情報を知ることができました。軍部の一方的な情報コントロール、隠蔽をするための国策だったと思っています。
今年の8月には、「日本の一番長い日」という映画が公表されます。主演は、本木雅弘さん、昭和天皇を演じるそうです。その中で、昭和天皇は、英語が堪能で、自分の部屋で、短波放送で、英語のニュースを聞いていたというのです。おそらく、ポツダム宣言のこと、原爆のことも、外国からのニュースで知っていたのではないかと思います。しかし、天皇個人が戦争に対して降伏するようにいっても、軍部は受入れなかったことでしょう。
もし、1941年の12月8日の、真珠湾攻撃を、天皇が知っており、反対をしたら、何処かに隔離されていたであろうという、記事を読んだことがあります。悲しいかな、天皇陛下を軍部は、政治の道具に利用していたのです。天皇象徴という憲法でも、政治に関して、個人の意見を述べられないことになっています。現在、問題の集団的自衛権についても、天皇に意見をお聞きすれば、その答えは、私たちには容易に推測することができます。
さて、最後に最近読んだ本を2冊紹介いたします。1冊は、立松和平著、「奇跡風聞・天草四郎」です。立松さんは、仏教に深く興味をもっていました。しかし、現地、島原に行って、2年間様々な資料を調査し、この本を書いたというのです。新旧約聖書はもちろん、数多くの参考資料を基に書き上げた名作と思います。3万7千人の人たちが戦い、一人だけを、歴史にのこすために生かし、死んで行きました。今でも、人骨が出て来る場所があるというのです。
もう1冊は、宮部みゆき著、「レベルセブン」という、推理小説です。ある朝、二人の男女が目を覚ましたら、そこはどこで、自分たちが誰なのかわからないというところから、物語がはじまります。二人とも、悪意をもつ医師から記憶喪失にさせられてしまいました。そのことについて、二人は、どうしてこのようなことがおきたかを、ひとつひとつ調べていくのです。そのためには、協力者が現われました。推理小説の好きな方は、もう読んでいるかも知れませんね。
さて、ナデシコジャパンもすばらしい活躍をして、私たちに希望を与えてもらいました。2大会、8年間に渡って本当に良くやりました。佐々木監督のリーダーシップに感服します。来年のオリンピックも期待したいと思います。この期待すること、望みがあることは、生きることの原動力ですね。私も、日々の生活に、希望と目的をもって生活したいと思います。読者の皆様に心より感謝いたします。
次回は、7月の26日頃になるかと思います。「女子会と言って 妻はデイケアー」(シルバー川柳より) Good luck!
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